親目線で...

私の息子は公立中、公立高から関西の私立大学に進学した。

私立中に行かせてやれなかったのを私も妻も申し訳なく思い、大学は県外の私大でも行かせてやることにした。

結果息子は関西の上場企業で働いている。今豊かな生活ができているのは間違いなく関西での経験があったからと言っていた。

やはり広島市は所詮地方で、大都市圏で刺激を受けた方が成長できると思う。

一番危ないのが田舎の国公立大学に進学し、外の世界を知らずに「自分は頭が良い人間だ」と勘違いして社会人になるパターンだ。

大学4年間の経験は今後の人生を左右する。子どもが東京や大阪の大学で勝負したいと言えば、金は何とかするのは親として当たり前だろう。

地方国公立で本当に成長できるのか、親も受験生もよく考えてほしい。

広島県の中学・高校受験事情

広島県(厳密には広島市)は長年の間、私立・国立中高一貫校に優秀層が集中する傾向があった。

東大を目指すなら中学受験をして広大附属、広島学院ノートルダム清心、最低でも修道か広島女学院あたりに入らないとかなり厳しい、そんな時代が続いた。

地方でここまで中学受験が盛んな地域も珍しい。

 

その理由は公立の教育が酷すぎたからだ。

広島県の公立普通科高校は受験競争の緩和のため総合選抜制が採用されてきた。これにより教育レベルが大幅に下がり、優秀層が私立高校や国立高校へ流れる事態になった。

その後総合選抜制が廃止され、国泰寺や舟入等の公立伝統高校も復権してきた。

その中でも基町高校は近代的な校舎、駅やバスセンターからのアクセスの良さを活かし、現役で旧帝大を狙える進学校へと成長を遂げた。ちなみに、現在広島の公立高校で一番実力のある教員が集まるのが基町高校だ。

 

その基町に負けじと設立された広島県教育委員会肝煎りの公立中高一貫校が県立広島中高である。

独自科目「ことば科」ではディベートや写真を見てそれが何を表現しているか考えさせるなど論理的思考を養う教育を行っている。その結果、東京大学推薦入試合格者をコンスタントに輩出する名門校へと躍進を遂げた。広島県全域から通えるように寮があるのも魅力だろう。

 

また、県立の叡智学園や私立のAICJ中高は海外大学進学を視野に入れた教育を行っており、この2校も今後の成長に期待できる。

 

このように広島県は地方にしては学校の選択肢が多く、個人的には子育てをするには悪くない土地だと思う。

 

 

 

広島県の大学受験事情

広島県は大学進学率5位(令和元年度)と地方にしてはかなりの高水準である。国公立大学が6校もあり、県立中高一貫校が複数設置されるなど教育には力を入れている。

 

広島県の大学進学の特徴は国公立至上主義と関西優先である。

広島県普通科高校では基本的に国公立大学を目指すカリキュラムが組まれ、「私大は落ちた人が行く」という雰囲気がある。これは地方ではよくある話だ。広島には県外の私立大学に進学させられる程の経済力を持った親は多くないので当然だろう。比較的裕福な家庭が多い一部の私立中高一貫校では早慶MARCH、関関同立への受験を推奨する学校もあるが割合としては少ない。また、広島県は関西に近いため関東よりも関西への進学者が多い。「東京は遠いし都会過ぎて怖い。大阪ならほどほどに都会で新幹線ですぐ帰ってこれる」といったところか。

 

まず地元の高校生が目指すのは広島大学である。広島大学の歴史は創立1874年と古く、中四国では岡山大学と並び不動のトップ校として君臨している。

特筆すべきはその研究力の高さだ。国から世界水準型国立大学に指定されており、令和2年度科研費採択ランキングでは9位と高い成果をおさめている。

因みに、広島大学のキャンパスは東広島市西条というかなり不便な場所にある。広島市内から通学できるかは微妙なラインなのだ。そのため、「結局下宿になるなら関東関西に出よう」と広島大とレベルが近い大都市圏の大学を志望する生徒も多い。

なお、広大附属や広島学院ノートルダム清心といったトップ校は広大は滑り止め程度の認識で、東京一工、旧帝、早慶、医学科などを第一志望とする。

 

広大がダメとなると次に候補に挙がるのが地元の県立広島大学広島市立大学公立大学2校、山口大学島根大学鳥取大学愛媛大学香川大学等の近隣県の国立大学だ。

学びたい学問、実家通いか一人暮らし、この2点で自分の希望にあう大学を選んでいく。

これは個人的な考えだが、理系なら山口や愛媛などの近隣県の国立大、文系なら県立広島、広島市立といった広島の公立大への進学をオススメする。

理系はやはり研究費の配分、教授と企業のパイプを考えると国立の方が良い。公立が悪いわけではないが上記の2点に関しては国立の強さは圧倒的だ。

一方文系は僻地の大学より就職活動に有利な都会の大学を優先するべきだ。山陰や四国はインターンを実施している企業も少ないだろうし、資格予備校も無い。東京や大阪へのアクセスも悪いのでかなり不利だ。上記のような理由で地方国立大学の就職はあまり芳しくない。文系の場合、所謂駅弁大学ならわざわざ県外に出るほどでもないだろう。

それなら実家から県立広島か広島市立に通い、実家暮らしと一人暮らしの差額分で留学するなり公務員の予備校に通うなりした方が良い。

また、経済的に裕福な家庭は広大に落ちた場合MARCH関関同立に行くケースもある。

 

国公立はダメとなると候補としては5校ある。

まずは広島修道大学だ。文系の総合大学で規模もそこそこだ。ただ、学生のレベルは上記で挙げてきた大学と比べるとかなり劣る。上位層の地方国公立落ち組はまあまあだが、偏差値50未満の高校から非一般入試で入学した学生は中学生レベルの学力も無いことが多い。

広島工業大学は理系の総合大学で広島修道大学と並ぶ県内トップ大学である。理系なので就職は比較的良い。しかし、院進実績が微妙なのは気になるところである。

女性の場合は安田女子大学を勧めたい。この大学、東証一部上場企業への就職率が高い。西日本最大規模の女子大学であり一般職志望なら悪くない選択だ。

教員志望者は広島文教大学、医療系は広島国際大学がオススメだ。偏差値は広島の私大の中では上位であるし、専門分野の教育には力を入れている。下手に中途半端な私立文系大学に行くよりは専門性を身につけた方がいい。

 

これ意外にも広島経済大学広島女学院大学広島文化学園大学広島都市学園大学などがある。正直微妙な大学なのだが高卒よりはマシだ。

 

広島の私立大学に行くなら高卒で就職した方がマシという人も親世代には多いと思うが、今の時代大卒資格が無いと様々な面で不利益を被るのでとりあえず大学は行っておいた方が良い。